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ハードな非日常を描く吉田秋生5選*夏の100冊(3)

「る印 夏の100冊」第3回は、ハードボイルドな非日常を描いている吉田作品5つをご紹介します。

公開中の映画『海街diary』の原作者、吉田秋生。第2回で、日常を描くのがとても上手いとご紹介しましたが、非日常もスゴいんです! 息をつかせない展開に、読み始めると止まらないこと間違いなし! そして、ただ激しいだけでなく、せつなさを感じる奥行きがあります。

 

「る印 夏の100冊」とは、私が好きな本をご紹介する不定期企画です。詳しくは第1回を参照。

今また読みたい王道少女マンガ5選*夏の100冊(1)

『海街』ほか日常を描く吉田秋生5選*夏の100冊(2)

 

 

 

吉祥天女

現代の高校が舞台なので、設定は日常。でも転校生・小夜子のキャラもストーリーも、尋常な学園ドラマではありません。

彼女の心の闇の暗さ、深さを思うと、苦しくなるほどです。女だけど「オンナってこえーな」って思ってしまう。ただ、こんなキレイでコワイ同級生はどこにもいないので、非日常としてどっぷりひたってください。

 

 

Banana fish

あれは10巻ぐらいまで出ていた頃かしら。黄色いカバーに目をひかれ、アッシュの表紙に一目ぼれして、中身を知らないのに一気買いしてしまいました。でかした当時の私。

少女マンガ離れした圧倒的なスケールのストーリーに、パーフェクトな主人公のキャラ、最高です。アッシュの顔は、リバー・フェニックスの印象に重なる中盤あたりが好きです。

 

 

Banana fish another story』

Banana fish』本編の前後を描いた5作品。『ANGEL EYES』、『PRIVATE OPINION』、『Fly boy,in the sky』などを収録。

必読は、アッシュの死から7年後の『光の庭』。この作品は、単なるサイドストーリーではありません。これを読んでこそ完結する、真の最終話です。

 

 

YASHA

主人公は天才アッシュの上を行く、人類を超える存在。『Banana fish』と同じく、痛いほどの緊迫感あふれるシーンの連続、そして間に入るやりとりになごむ。この緩急が絶妙です。

難しい科学の話とかも出てくるけど、そんなのぶっとばしても面白い。読み込めばもっと面白いです。

 

 

『イヴの眠り』

YASHA』の続編の物語。アリサは『吉祥天女』の小夜子と同じく、強くて哀しい宿命の女性ですが、小夜子のような暗さはありません。その差は、幸福な子ども時代にあるのかな、と感じます。

YASHA』の人物はもちろん、『Banana fish』のシンとその息子が出てきます。別の作品のあの人が登場、とか大好きなのでうれしいです。

 

 

※『Banana fish』『YASHA』『イヴの眠り』各1巻は、2015年6月25日14:59:59までの期間限定で無料お試し版が読めます。余談ですが、3作ともコミックス版の表紙の方が断然好きです! どうして文庫化すると全然違う表紙になっちゃうんでしょうね。

 

以上、「る印 夏の100冊」第3回は、非日常を描く吉田秋生作品5選でした。

ではまた。第4回をお楽しみに。

 

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