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暑い夏を涼しくする横溝正史5選*夏の100冊(13)

「る印 夏の100冊」第13回は、暑い夏こそ読みたい、身の毛もよだつ横溝正史の金田一シリーズ作品5つです。

少年マンガ金田一少年の事件簿』の決めゼリフ「じっちゃんの名にかけて」のじっちゃん、金田一耕助が活躍します。

中学の頃には図書室の横溝作品をコンプリートするぐらい、昔から好きでした。おどろおどろしい昔風の絵の表紙が、漢字一字がデザインされたおしゃれなカバーに変わっていて、びっくりです。

 

「る印 夏の100冊」とは、私が好きな本をご紹介する不定期企画です。詳しくは、第10回までのまとめページを参照。

る印 夏の100冊(1)-(10)まとめ*心からすすめたい本 / 三姉妹がはまったジャンプ黄金期5選*夏の100冊(11) / 女性作家が描く青年マンガ5選*夏の100冊(12)

 

 

獄門島

かつて流刑地だった瀬戸内海の孤島で起こる、網元の旧家の三姉妹連続殺人。金田一が復員してきてすぐの事件です。

戦後間もない時代背景に、芭蕉の俳句を張り込んだ屏風、道具立てが完璧。特に、雪月花にちなんだ名を持つ、狂い咲いたような妖しい三姉妹が見どころ。キモノを着る今となっては、映像作品で着こなしをじっくり見たいです。 

 

 

八つ墓村

一度は惨殺した落ち武者を、明神と崇める八つ墓村。大正時代に大量殺人が起こり、それから二十数年、再び謎の連続殺人事件が・・。

物語は事件に巻き込まれる青年の一人称で、シリーズでは珍しいです。金田一の存在感は薄いですが、因縁話のホラー、鍾乳洞の冒険のサスペンス、青年と女性たちを巡るロマンスと、映画化第1作にふさわしいてんこ盛りな内容です。

 

 

悪魔の手毬唄

岡山と兵庫の県境、山間の鬼首村で起こる、村に昔から伝わる手毬唄の歌詞になぞらえた連続殺人。無声映画の弁士、あざのある美少女、純朴モテ男、凱旋歌手と、みんなキャラが立ちまくりで、中でも毬をつく老婆が光っています。

物語に屋号という、姓とも家業とも別の、家ごとの呼び名が登場します。私の父は岡山の出身で、帰省すると近所の家を「箱屋」とか「桶屋」とか呼んでいたのを思い出しました。父の実家にも屋号があったのでしょうか。

 

 

犬神家の一族

信州巨大財閥の創始者が残した怖ろしい遺言書により、遺産相続を巡って起こる連続殺人。「斧(よき)・琴・菊(=良き事聞く)」の3つの家宝に見立てた様式美に注目してほしいです。

小説はもちろん素晴らしいのですが、ゴムマスク、菊人形、湖面から突き出た足と、ビジュアルインパクトがすごいので、映像作品もおすすめです。

 

 

 

悪魔が来りて笛を吹く

田舎旧家ものと並ぶシリーズの典型的な設定、没落華族ものです。ある事件の容疑者とされた元子爵が姿を消し、以来フルートの音色とともに連続殺人事件が起こります。

タイトルは、元子爵が作曲したフルート曲で、最後まで重要な役割を果たします。ドラマでは、不気味な曲が突然鳴り響くたびに緊張感が増し、恐さも倍増でした。

 

 

以上、「る印 夏の100冊」第13回は、暑い夏を涼しくする横溝正史5選でした。

では、また。第14回をお楽しみに。

 

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