歴史の勉強に大河少女マンガ5選*夏の100冊(6)
「る印 夏の100冊」第6回は、歴史のお勉強にもなる大河少女マンガ5つをご紹介します。
マンガで読むと、時代の雰囲気、空気感が本当に伝わってきます。ただし、史実部分と創作部分には注意が必要です。
中学の生徒さんにはアレな内容が含まれた本もありますが、まあそれもひっくるめて人生勉強じゃないですか。歴史にいっさい興味が無くても、純粋なドラマとして読んでもおもしろいです。
「る印 夏の100冊」とは、私が好きな本をご紹介する不定期企画です。詳しくは第1回を参照。
18世紀、革命前後のフランスが舞台。王妃マリー・アントワネットとその周辺の実在の人物が登場します(オスカルは除きますよ・笑)。
華麗な宮廷、華麗な絵柄はまるで別世界、子どもの頃の憧れでした。それが教科書に載っていると思うと、なんだか楽しかったです。これを読んでおいて、どんだけ世界史の理解の助けになったか。
飛鳥時代前期、聖徳太子こと厩戸王子を大胆な解釈で描きます。豪族と天皇家の関係、仏教の政治利用など、当時の情勢のわかりにくい部分がすっきりします。
絵が本当にきれいで、ため息が出るほど。日本画を眺めているようです。王子のキャラは特殊だけど、普遍的な人間の寂しさ、孤独を感じられると思います。
『天上の虹』里中満智子
飛鳥時代後期。天智天皇の娘で、天武天皇の妻、持統天皇の一生の物語です。開始から30年間かけて、最近やっと完結しました。
私が以前読んだのは、讃良が天皇として即位した辺りまでだったと思います。登場人物がとても多く、しかもほとんどが親戚なので、関係を把握するのがたいへんだった記憶がありますが。ぜひ全巻通して読んでみたいです。
古代エジプトの女王、有名なクレオパトラが主人公です。古代ローマおよびシーザーは、このマンガで勉強しました。
ただし、シーザーやアントニウスとの恋愛がテーマなので、弟と結婚して共同統治していた史実はさらっと流されています(後で知ってびっくり)。愛に生きる、情熱的な女性として描かれています。
『大奥』よしながふみ
男女が逆転したパラレルワールドのような江戸時代が舞台。6/26に12巻が発売されました。
上の4作品とは異なって架空の世界なので、この作品だけ読んでも歴史の勉強にはなりません。しかし、少しでも歴史を分かっていて読めば、興味がわいてもっと勉強したくなること間違いなし。「これがこうきて、これがこうなるのね~」と、ピタッピタッとはまるパズルのような快感があなたを襲います。
以上、「る印 夏の100冊」第6回は、歴史のお勉強にもなる大河少女マンガ5選でした。
ではまた。第7回をお楽しみに。